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採用未経験メンバーが中心の人事部が一新。半年間で採用基盤を作り上げるまでのヒストリー

宮川雅大

宮川雅大代表取締役 CEO

2021年12月1日

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今回は東京と京都にオフィスを構え、東証一部上場企業をはじめとする国内の有名企業をクライアントに抱える株式会社エフアイシーシー(以下、FICC)の取締役である戸塚様と人事の加田木様にお話を伺いました。

FICCは、10年以上に渡るブランドマーケティングの実績があり、広告代理店業務を通しプロダクトの販売促進や、販売戦略のコンサルティングなどを手掛けています。

そんな輝かしい実績をもつFICCとSTARMINEが共に歩んだ、6ヶ月間のストーリーを紹介していきます。

取締役:戸塚様(写真 右)
大学卒業後、イギリス・カーディフへ留学。大学院にてジャーナリズムを専攻。帰国後、2005年にFICC入社。デザイナー/クリエイティブディレクターとして、数々のプロモーション施策やブランドサイトのクリエイティブディレクションを担当。現在はFICCの取締役 CRO(Chief Resource Officer)として、自社ブランディングや組織運営に携わる。

人事:加田木様(写真 左)
2015年にFICC入社。プロデューサーとしてグローバルブランドのデジタルマーケティング戦略、プロモーション施策を多数担当。2019年からコーポレートチームマネージャーに就任。組織戦略の立案から人事制度の運用・整備、組織・人材開発など幅広く担当。

採用の土台が定まらず、年間3名しか採用できなかった2018年度

— 以前から採用活動はされていたようですが、STARMINEがコンサルティングに入る前の採用活動はどのように行われていましたか?

加田木様:
私が担当する以前からWantedlyやGreenなどの媒体と、人材紹介サービスを利用していました。
ただ形として求人広告は掲載していたものの、組織として体系化された採用の仕組みや戦略が確立されていなかったので効果的には運用できていない印象でした。

戸塚様:
確かに採用活動自体は進めていましたが、はっきりとした勝ち筋や土台がない中、担当者それぞれが自身の経験に基づいて採用活動を展開していましたね。

— 具体的には、採用活動においてどのような課題を抱えていたのでしょうか?

加田木様:
そもそも母集団の形成がうまくいかないため、なかなか採用に結びついていませんでした。
全社的に増員は進めていきたいものの、具体的な戦略が確立していないため、最終着地が年間2名程度に留まっていました。
このあたりは、担当し始めた当初に採用活動における課題として整理した点でした。

戸塚様:
それに加え、現場からは人手が足りないとの声はいつも上がってくるものの、なかなかスムーズに要望に応えてあげられないもどかしさもありましたね。
人事側としては、なるべく現場のメンバーが働きやすい環境を作りたいと思っていますが、結局現場がほしい人材を採用できず、現場に負担をかけてしまっていました。

— 現場と人事の連携がうまく取れない中、どのようにしてSTARMINEをお知りになりましたか?

加田木様:
もともと、社員の一人と1on1の中で採用活動について相談をしていました。
「最近採用活動の成果が安定せず、現場の要求に応えられていない」と伝えたところ、その社員から採用コンサルティングを行っているSTARMINEの宮川さんを紹介していただき、そこで初めてSTARMINEとのコンタクトが発生しました。

採用課題の可視化とニーズに合った2つの提案

— 実際に弊社の宮川と初めてコンタクトを取った際、どのような流れでお話が進みましたか?

戸塚様:
まずは課題解決のために、弊社の採用活動における現状と直面している課題をお伝えしました。
採用活動に対して改善が必要な事実はあったものの、当時は具体的な戦略があまりたっていないのが現状でした。

加田木様:
私自身も2019年度から人事業務全般に注力するポジションとなりましたが、正直採用は順調とは言えない状況だと感じていました。
前年度の採用実績が3名ということもあり、従来のやり方では今年度も増員は難しいと感じ、根本的な採用におけるマーケティングや戦略設計が必要と感じ、取り組み始めました。

— 最初のコンタクトで採用課題を伝えた後、具体的に宮川からどのようなソリューションが提案されましたか?

戸塚様:
まず最初に二つのプランを提示していただきました。
一つが短期的に成果にコミットメントいただくプランで、宮川さんがプレイングで深く入っていただくものでした。二つ目が長期的に採用活動が安定できるプランです。その時に興味を持ったのは特に短期的なプランですね。
今までお付き合いさせていただいたコンサルタントの方でも、戦略設計や企画のほか、実際のプレイングまで行ってくださる方はいましたが、宮川さんほど深く弊社メンバーと肩を並べてプレイングをされることは少なかったので、そこの違いはあったかと思います。

加田木様:
宮川さんの提案書は、現状の課題とそれに対するソリューションが明確に可視化されているため、人事がどう動けば良いのか、今必要なファクターは何かが具体的でわかりやすい印象を持ちました。

戸塚様:
加えて、提案内容が単なる戦略設計ではなく宮川さんも現場にジョインして、弊社の採用活動を内側から変えていくというものでした。
戦略設計だけ行って「あとは人事でなんとかしてください」といったものではなく、宮川さん自身が現場でプレイングをしてくれる提案だったので、その点は心強いものがありましたね。

加田木様:
その話あたりから、次々と採用課題が可視化でき、宮川さんと一緒に行う具体的な取り組みが見え始めました。
また、初回のコンタクトの段階からざっくばらんにお話ができる雰囲気もあったため、より詳しく弊社の課題を伝えられた点も非常に良かったと思います。

ハンズオンで作り上げた「採用活動の勝ち筋」

— 実際に宮川がジョインしてから、具体的にどのような支援を受けましたか?

加田木様:
まず最初に、宮川さんが「採用の勝ち筋を設計する」と明言してくださり、弊社の現状や採用課題を再度洗い出しました。
もともとWantedlyを使用していましたが、運用方法やターゲティング、採用ブランディングが整っておらず、採用媒体のチューニングなどを宮川さんと一緒に整理し、構築していきました。
今まで明確な運用ができていなかったため、採用媒体のチューニングはとてもありがたい支援の一つでしたね。

戸塚様:
第三者目線で弊社の採用現場をフェアに判断してくれることは非常に助かります。
実際に宮川さんには一次面接の面接官をお任せしたり、その後の面接に同席していただいたりと、直接合否に関わるフェーズにもジョインしアドバイスをもらったりしていました。
また面接官のレベルアップのために、トレーニングや社内研修などを行ってもらいました。
弊社の場合、面接の際に自社の魅力がうまく表現できていないということもあり、社員全員が自社の魅力を語れるよう宮川さんとミーティングを行ったりもしましたね。

加田木様:
ある意味外部の人間である宮川さんを内側に迎え入れることで、中立の立場で社内の状況を俯瞰的に見ることができます。
伸ばせるところは伸ばす、現状駄目なところは駄目だとはっきりと可視化されるので、このあたりは第三者というコンサルタントに依頼してよかったと思います。

— STARMINEとプロジェクトを進めていく中で、弊社にどのようなイメージを持ちましたか?

加田木様:
思ったよりもプレイングで引っ張っていってくれるコンサルティングだと思います。
今までは戦略設計を行った後、弊社側で実行に移るケースが多かったのですが、宮川さんは実際にスカウトメールを打ったり、弊社のオフィスに何度も足を運んでくれたり、良い意味で「ここまで入り込むのか」と思うほど近い距離で支援をしてくださいました。

戸塚様:
時期によっては週1回以上でミーティングを重ね、弊社の人事チームのモチベートやコンサル以前の問題にも宮川さんは耳を傾けてくれました。現場に入ってプレイングで変革を起こしてくれるので、物事が具体的に可視化できます。
全体像の把握に加えて、「ピンポイントでどうすれば良いか」まで落とし込んでいただけるので、その点について非常に価値を感じていました。
宮川さんの場合、現場の誰よりもFICCのことを理解してアクションを起こしてくださるので、「この人本気だな」と感じ始め、その頃から徐々に人事チームとの一体感も生まれました。

一過性で終わらせない、その後継承されたFICCの採用基盤

— STARMINEとのプロジェクトを進める前と後で、社内でどのような変化がありましたか?

加田木様:
もともと採用関連の業務の経験が無いまま採用担当になったこともあり、採用担当としての基本は宮川さんのプレイングを参考にしていました。
最初のうちはそこで得られたスキルにドライブをかけ採用活動により力を入れていました。
そこでインプットしたものを属人化せず、現場の採用担当へ落とし込むことで、FICC流の採用基盤が6ヶ月間で構築できました。
その結果、今では私がアウトプットしたことを学んだ現場の採用担当が、社内における研修や面接トレーニングを行えるようにもなっています。
このように、STARMINEがジョインしたことで出来たベースが一点で止まることなく、流れるよう次世代に継承できています。
このあたりの採用基盤の流動性は、以前の弊社では実現ができなかった点ですね。

戸塚様:
もともと弊社の採用スタイルは、確固たる基盤があった訳ではなく、その時々で担当をしていた採用担当者の経験や独学で作り上げた採用手法を元に運用をしていました。
そのため、やはりどこか採用スタンスの共有がうまくできなかったり、人によってスタイルが確立され統一性を実現できていない側面も否めませんでした。
STARMINEとプロジェクトを進めていく中で、このあたりの方向性には一貫性が出てきたため、ある意味私や加田木が現場から抜けても採用基盤が崩れることは無いでしょう。

— STARMINEがジョインしてから、2019年度の採用目標は達成できましたか?

加田木様:
結果として採用目標は達成できました。
もともと年間3名ほどしか採用ができていなかったのですが、2019年は9名の採用を目標に掲げ、結果的には13名の採用と大幅に目標を達成しました。

戸塚様:
単純に宮川さんがジョインしてくれるので、人事の人数が一人増えた感覚ですね。
先程も言ったとおり、宮川さんが本気で取り組んでくれたので、社内で意見が分散することがあっても、宮川さんが客観的な立場から意見をくれることで良い方向へと全員で進んでいくことができました。

FICCから見るSTARMINEとは

— 宮川との約6ヶ月間のプロジェクトを通して、STARMINEはどのように映っていますか?

戸塚様:
プレイングと行動力の強いコンサルタントだと思います。
コンサルタントとして幅広い人事・採用の経験と知識があるので、「ここはこうするべき、この手法が良い」といった方程式があるとは思いますが、まずは弊社のカルチャー、ヒストリーと向き合ってくれました。
コンサルタントによって関わり方の違いはあると思いますが、宮川さんはそもそもFICCを知ろうとリサーチなどを徹底的にしてくださり、何よりも課題解決を優先してくれます。

加田木様:
プロジェクトの終盤は、私や戸塚を含め採用担当と同じぐらい、宮川さんも正確にFICCの企業説明ができる、それくらい弊社のことを徹底的に理解してくれました。
何度か打ち合わせをしていく中で宮川さんからも「FICCは企業として魅力がある」と言っていただけたこともあり、単なる外部委託の関係値を超え、成果を上げてもらえたと思っています。

FICCが見据える今後の採用展望

— STARMINEとのプロジェクトを通し多くの変化があったと思いますが、今後の採用戦略においてどのような展望を持っていますか?

加田木様:
採用活動も事業展開も自律ができるようになりたいですね。
特に採用活動においては、採用戦略の基盤が完成しつつあります。
そのため、極端な話メンバーが全員入れ替わっても、今ある採用基盤で現場の業務が止まらない、それくらいまで戦略を一貫させ組織として強いチームを目指しています。
あとは、どこの企業もそうだと思いますが、現場と人事との連携は難しく、時として意見がぶつかり合うこともあります。
しかし現在では、そのあたりも改善され、現場と人事との連携もスムーズに行うことができ、会社全体の雰囲気も良くなってきています。
単純に採用を成功させることはもちろんですが、会社全体として自律し、一人でも多くの魅力的な方と出会えるように組織としての魅力を上げていきたいと思っています。

戸塚様:
形成された採用基盤を常にアップデートし、継続的に安定した採用活動を展開したいです。
例えば、コロナウイルスが流行する以前では、まずは採用担当が応募者とコミュニケーションをとり、その後に面接が始まるなどアイスブレイクの時間もありました。
それが今ではオンライン面接のため、淡々と採用合否のためのコミュニケーションだけになってしまう恐れがあると感じています。
このあたりは次に起こり得る課題として、オンライン上でも応募者とうまくコミュニケーションが取れるように引き続き意識をし続けるポイントだと思います。

この記事を書いたメンバー

宮川雅大

MIYAKAWA MASAHIRO

宮川雅大

代表取締役 CEO

慶應義塾大学在学中、遠隔勤怠管理システムの開発で独立するも失敗。 卒業後はDeNAに新卒入社し、ヘルスケア領域での新規事業開発などに従事した。 ITベンチャーでの新規事業開発や採用人事を経て、ヒトを起点とした組織であるSTARMINEを創業。

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